薬学部の6年間は「思った以上にお金がかかる」

薬学部に進学した多くの学生が、時間が経つれある共通の実感を抱きます。
「思っていた以上に、お金がかかる」
使っている金額は人それぞれですが、薬学部の6年間は、一般的な大学生活とは少し違った独特の出費が積み重なります。教科書ひとつとっても、専門科目が多いため値段は高め。白衣や実習道具は数回買い替えることもあります。CBT・OSCE前には参考書や模試代がかかり、研究室に入ると交通費が増える人もいます。
そして極めつけは 実務実習。長期間の実習によりアルバイトが難しくなり、「生活費はかかるのに、収入がほとんどゼロになる」という状況が多くの学生に訪れます。
私はこの6年間を通して何度もこう感じました。
- 思ったほど貯金できていない
- バイトの時間を確保できない
- 出費ばかり増える
- 実習で働けない時期にどう乗り切るか不安
- 将来のためのお金の知識が足りない気がする
特別に浪費したわけでもなく、必要なものにお金を使っているだけなのに、気づけば財布の中身が減っている。
この不安が大きくなっていった時期に、ふと手に取ったのがマネー本でした。
「専門知識が必要なんじゃないか…」
「投資なんてまだ早いし、自分には関係ない」
最初はそう思っていましたが、実際に読んでみると驚くほど“普通の言葉”で書かれていて、むしろ生活に直結する内容ばかりでした。
この記事では、薬学生の6年間を少しでも安心して過ごすために、読みやすさ・実用性・相性の良さを軸に厳選した マネー本3冊 を紹介します。
薬学生はなぜお金を貯めにくいのか

──6年間のリアルな構造を整理する
薬学部の6年間は、学年ごとに生活リズムが大きく変わるのが特徴です。これに伴いアルバイトの量も変動するため、安定した収入源を作るのが難しくなります。もちろん、大学や個人によって違いがありますが、多くの薬学生に共通する傾向は次のとおりです。
■1〜3年生:想像以上に授業量が多い
専門科目が増え、週のコマ数が多い大学も珍しくありません。レポート、小テスト、定期試験に追われ、「大学に入ったらもっと自由な時間があると思っていた」という声もよく聞きます。この時期はバイトと勉強を両立できる人が多い一方で、「思っていたより自由ではない」と感じ始める時期でもあります。
■4年生:CBT・OSCE・研究室配属──生活が大きく変わる
薬学部ならではの大きな節目が4年生です。
- CBT(知識試験)
- OSCE(実技試験)
- 研究室配属
この3つが重なり、生活のリズムが激変します。研究室が始まると、実験・分析・ミーティングなどで、急な予定変更が入ることも増え、バイトと両立することが難しくなる人が増えます。
私自身も最初は「一般バイト(安定収入)+塾バイト」の二本柱でやっていましたが、研究室の活動が増えるにつれ、一般バイトとの調整が難しくなり、泣く泣く辞めました。塾バイトは授業準備の時間が必要で、時給は高く見えても実質時給は低く、収入は大きく減りました。
■5年生:長期実務実習で収入ゼロに近づく
薬局・病院での実務実習が始まると、多くの学生がアルバイトを続けるのは難しくなります。禁止されていない大学でも、実習の疲労や移動時間、課題の多さから「働く余裕がない」と感じる学生がほとんどです。しかも、昼食代・交通費・飲料代などの出費は増えます。ここで“計画的に貯めていたかどうか”が大きな差になります。
■6年生:国家試験勉強で働けない
国家試験が近づくにつれ、生活の中心は勉強になります。人によって勉強量は違いますが、アルバイトを続けられる人は限られてきます。
■薬学生の共通点:
「出費が増える一方で、働けない時期がある」という構造的な問題

これが、お金の不安につながる最大の理由です。だからこそ、早いうちに お金の考え方と生活を守る方法 を知っているかどうかが、6年間の安心感を大きく左右します。
薬学生に多いお金の悩み──原因の多くは入口の難しさ
薬学生からよく聞く悩みがあります。
- 家計簿が続かない
- 出費の把握が苦手
- 投資が怖い
- お金に関する情報が多すぎて整理できない
- 実習期間の収入ゼロが不安
- 何から学べばいいのか分からない
これらは、能力の問題ではありません。「どこから学び始めればいいか分からない」という入口の問題がほとんどです。
そんなときに、難しい専門書を開く必要はありません。まずは、読みやすいマネー本を1冊読むだけで十分 です。そこで、薬学生と相性がいい3冊を紹介します。
🔥 薬学生に最適なマネー本3選
※内容の話しすぎは避け、魅力と“読んだ後の変化”を中心に書いています。

■①『バビロン大富豪の教え(漫画版)』
──お金の原則を無理なく理解できる最初の一冊
◎どんな人に向いている?
- お金の勉強をしたことがない
- 活字が苦手
- 忙しすぎて本に時間を割けない
- 考え方から整えたい
薬学生のように、学業・研究・実習で疲れている人でも読み進められるのが最大の利点です。
◎どんな本か?(ネタバレにならない範囲で)
100年以上読まれてきた古典『The Richest Man in Babylon』を、日本人が読みやすい漫画形式で再構成した本です。登場人物の会話や物語を通して、お金に関する大事な原則が自然と頭に入ってきます。難しい理論や専門用語はほぼ出てきません。
◎薬学生との相性が良い理由
薬学生は収入が不安定になりやすく、貯金と支出のコントロールが大きなテーマになります。この本に書かれているのは、時代や年齢に関係なく通用する、シンプルだけれど普遍的な原則。
- 少しずつでも貯める
- お金に働いてもらう
- 学び続ける
- 欲望と向き合う
- 小さな習慣が未来を作る
これらは、実習期間や国家試験前で収入が途切れる薬学生にとって、特に価値があります。
◎読んだ後どう変わる?
- 「貯金=我慢」ではなく、「未来のための準備」と感じられる
- 投資の本質が理解できる
- 他のマネー本が読みやすくなる
- お金の不安が“漠然としたもの”から“整理できるもの”へ変わる
最初の一冊として圧倒的におすすめです。
■②『本当の自由を手に入れる お金の大学』
──生活を“整える力”が身につく、実用性の高い一冊
◎この本が向いている人
- 固定費を見直したい
- 無駄な出費が分からない
- 実習期間が不安
- 生活費をコントロールしたい
◎どんな本か?(必要以上に踏み込みすぎない範囲で)
貯金・保険・節約・稼ぎ方・投資など、日常生活に関わるお金の基礎を網羅した本です。図解が多く、話が体系的にまとまっているため「何から見直せばいいのか」が自然に分かります。
◎薬学生と相性が良い理由
薬学生は、収入よりも 「支出のコントロール」 が鍵になる時期が多いです。特に実務実習の期間は、収入が途絶える一方で 昼食代・交通費・教材費 などがかさみます。
そのため、固定費を小さくする=生活を守る大きな武器 になります。この本では、具体的で実践しやすい例が紹介されており、生活の見直しが今日からできます。
◎読んだ後の変化
- 「スマホ代」「サブスク」「不要な支払い」を見直す習慣がつく
- 支出の優先順位が整理される
- 実習期間に向けて余裕ができる
- 精神的な負担が軽くなる
私自身、格安SIMへの変更とサブスクの整理で、毎月数千円の支出が減り、実習期間を安心して過ごせるようになりました。
■③『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』
──投資の怖いを消す、会話形式の入門書
◎向いている人
- 投資に苦手意識がある
- 専門用語に挫折したことがある
- 勉強に時間を割けない
- SNSの情報に振り回されやすい
◎どんな本か?
投資に関する大切な考え方を、専門家と初心者の会話形式で噛み砕いて説明する内容です。インデックス投資・長期積立など、初心者がまず理解しておくべき“本当に必要な部分だけ”がシンプルにまとまっています。
◎薬学生との相性
授業も実習も忙しく、投資の勉強に多くの時間を使うのは難しい。この本は、短時間で要点がつかめるため、忙しい薬学生にとってちょうど良いボリュームです。
◎読んだ後の変化
- 投資が特別なものではなくなる
- 月1,000円の積立でも意味があると理解できる
- 安全に始める方法が見えてくる
- SNSの煽りに惑わされにくくなる
「投資って案外シンプルなんだ」と気づかせてくれる一冊です。
私の体験談──小さな見直しが、生活の大きな変化につながった
高校生の頃に『バビロン大富豪の教え』を読んで以来、漠然とお金に興味はありましたが、大学に入ると現実的な問題が次々に押し寄せてきました。
- 授業とレポートで忙しい日々
- 準備時間の多い塾バイト
- 研究室の予定で一般バイトが継続できず
- 実務実習で収入が途絶える
- 国家試験勉強で時間が取れない
口座残高がギリギリになったときの焦りは、今でも忘れません。
そこで、紹介した3冊を読み、できる範囲から変えてみました。
- 格安SIMへの変更
- サブスクの整理
- 支出を月単位で把握
- 月1,000円の積立投資
これだけで月数千円の余裕が生まれ、生活に対する不安が大きく減ったのを実感しました。
お金の勉強を継続するコツ
① 完璧を求めない
家計簿は毎日つける必要はありません。週1回でも十分効果があります。
② 情報源をしぼる
SNSは情報量が多いため、まずは本1冊に頼る方が迷わない。
③ 小さく始める
投資は月1,000円からで十分。“続けられる仕組み”を作る方が大切です。
まとめ──薬学生こそ、お金の知識が生活の安心に直結する
薬学部の6年間は、出費が多い/働けない時期がある/収入が不安定 という構造になりやすいため、お金の知識があるかどうかで安心度が大きく変わります。
今回紹介した3冊は、薬学生との相性が良く、読みやすさ・実用性・将来の安心にもつながる内容です。
- 『バビロン大富豪の教え(漫画版)』──基本の考え方
- 『お金の大学』──生活の整え方
- 『難しいことはわかりませんが〜』──投資の入口
どれか1冊読むだけでも、今の生活 と 将来の安心感は全く違ってきます。忙しい薬学生でも、今日から無理なく始められる内容です。ぜひ、自分の生活を守るための一冊を手に取ってみてください。