過去問中心の勉強法に行き着いた理由
薬学部の定期試験は常に時間との戦いです。薬理、病態、薬剤、分析といった複数の科目が同時に押し寄せ、すべての教科書を丁寧に読み込んでいる時間はありませんでした。
そんな中で、Rさんはどのように試験を乗り越えてきたのでしょうか。今回はRさんに、最短ルートで効率良く学習するための戦略をインタビュー形式で伺いました。

――まず、定期試験の勉強で何を一番重視していましたか。
Rさん:私は最初から「教科書を隅々まで読んで完璧にする」というやり方は選びませんでした。薬学部の勉強は量が膨大ですし、時間がいくらあっても足りないと感じたからです。そこで私は「過去問」中心の勉強法を選びました。
――過去問中心とは、具体的にはどういうことでしょうか。
Rさん:過去問を軸にして、周辺知識を補完していくスタイルです。教科書だけで勉強するよりも、試験で実際に出題される傾向に合わせて覚えていく方が効率的だと感じたからです。
というのも、教授ごとに問題の出し方にはクセがあります。薬学部の定期試験は、教科書通りに網羅的に出るわけではなく、教授が重要だと考える部分や授業で強調した内容が中心に出題されることが多いのです。
つまり、過去問はその教授の価値観や関心がそのまま反映されたデータと言えます。
――たとえばどんな傾向がありましたか。
Rさん:私の大学では、ある教授が講義中に「ここは試験で出す」と明言した部分が過去問に何度も出題されていました。それに気づいてからは、授業中に教授が強調した箇所に☆印を付けて、絶対覚えるべき範囲として強調していました。一方で、教授が「これはテストには出ない」と言った範囲には×印を付け、効率的に勉強を進めました。
こうして過去問を分析することで、どの単元が深く問われるのか、どんな形式で出題されるのかが見えてきて、勉強の優先順位が明確になりました。
過去問の使い方と分析法
――過去問はどのように使っていましたか。
Rさん:私は次の流れで進めていました。
☑直近数年分の過去問を解く
☑間違えた理由を分析する
☑弱点分野をアプリで埋める
まず、複数年分の過去問を通して解くことが大事です。1年分だけだと傾向が見えません。できる限り直近の過去問を多く解くことで、出題形式や頻出テーマが把握できます。
――間違えた問題はどう分析するのですか。
Rさん:間違えた問題は単に「覚えていなかった」で終わらせませんでした。私は3つのカテゴリーに分けて分析しました。
☑暗記不足
☑理解不足
☑引っかけ問題
これに分類すると、何が足りていないのかが明確になります。たとえば暗記が不足している範囲は単語や知識の定着が不十分な部分なので、暗記アプリで集中的に補強します。一方、理解不足の場合はレジュメや教科書に戻り、関連知識を整理し直しました。
さらに、過去問の該当箇所をレジュメと照らし合わせ、どの講義内容から出題されているのかに印を付けていました。こうすることで、教授が特に重視している範囲が浮き彫りになり、効率的な復習が可能になりました。
学習アプリで弱点を効率的に克服

――アプリはどんなものを使っていましたか。
Rさん:私は主に覚えるためのアプリを2つ使っていました。どちらも暗記を効率化するのに役立ちました。
Word Holic
このアプリは画像を貼り付けてカードを作れる暗記アプリです。私は構造式の暗記で多用しました。構造式をスクリーンショットで保存し、表面に構造式、裏面に薬品名を入れて覚えました。スライドショー機能もあり、通学時間や休憩時間に繰り返し確認できたのがよかったです。
Word Holicは反復機能が充実していて、覚えた気になっている項目を容赦なく出題してくれます。これが非常に使いやすく、構造式の丸暗記が必要な範囲では高得点につながりました。
※Word Holicは以下から確認できます
Word Holic
暗記マーカー Lite
こちらのアプリはPDF読み込みができ、レジュメをそのままインポートして重要語をマーカーで隠して覚えることができます。紙に印刷して赤シートで隠す方法もありますが、スマホ一つで完結できるので便利でした。
私はレジュメをPDF化して読み込み、薬理の副作用や禁忌、酵素名など細かい暗記に活用しました。正答率を%表示してくれるので、苦手な部分が一目で分かるのも助かりました。
※暗記マーカー Liteは以下から確認できます
暗記マーカー Lite
この2つのアプリは、隙間時間での暗記習慣化に大いに役立ちました。
過去問×アプリで成果が上がった勉強ルーティン
――具体的な勉強の流れを教えてください。
Rさん:私はいつも次の順番で勉強を進めていました。
☑過去問を解く
☑間違えた箇所を分類する
☑アプリで暗記
☑レジュメや教科書で補強
繰り返し復習
この流れで勉強をすると、短時間で成果が出やすいと感じました。参考書を買い足すより、過去問に出た箇所や教授が重視している範囲を徹底的に理解した方が、定期テストでは確実に点数につながりました。
ただし、周辺知識に興味があったり、国試対策を見据えて勉強したい人は、参考書を活用するのも良いと思います。勉強スタイルは人それぞれですが、定期試験は過去問中心でいい点を取りやすいのは確かです。
友達との協力で理解を深める
――友達との勉強はしていましたか。
Rさん:はい、友達と過去問を交換して答え合わせをすることで理解が深まりました。間違えた問題について友達と解説し合うと、違った視点で理解が進むことがよくありました。どちらの答えが正しいのかを議論することで、自分の弱点がより明確になりますし、教え合うことで記憶に残りやすくなると感じました。
日常で効率よく学習する時短テクニック
――日々の勉強で工夫していたことはありますか。
Rさん:たくさんありましたが、特に効果的だったのが朝と隙間時間の活用でした。
朝の時間を有効活用する
朝は脳がリフレッシュしているので、夜の勉強よりも効率が良くなると言われています。私は朝30分を前日の復習や計算問題に充てるようにしていました。短時間でも毎日続けることで記憶の定着が進みます。
勉強前の準備
勉強を始める前に、その日のタスクを細かく書き出していました。どこまで終わらせるかを決めて進めると、目標が明確になり取り組みやすくなります。また、スマホは物理的に遠ざけ、通知を切っておくことで集中力を保ちやすくなります。
休憩とインターバル
薬学部の勉強は範囲が広いので、無理に長時間勉強しても効率は下がります。私は1時間勉強したら5分休憩、というインターバル法を取り入れていました。人間の集中力には限界があるため、適度な休憩を挟むことも大切です。
通学時間や隙間時間の活用
電車やバスの移動時間は、暗記アプリで覚えるのに最適でした。お風呂の時間や寝る前など、すきま時間を活かして反復することで学習効率が上がりました。
最後に
薬学部の勉強はとても時間がかかります。そのため、効率的に学び続ける習慣を身につけることが必要です。過去問を中心に学習し、アプリで弱点を潰し、日常生活で時短テクニックを使うことで、質の高い学習ができるようになります。