就職活動は、早めの準備と正確なスケジュール把握が成功の鍵です。
薬学生の就活では、進路によって採用スケジュールが大きく異なるため、自分が進みたい業界を早めに絞り、正確なスケジュールを理解することが重要になります。
このコラムでは、薬局・ドラッグストア、病院、企業系(製薬・CRO)、公務員の各業界ごとの特徴とスケジュール、そして就活成功のポイントをご紹介します。

1. 就活はいつから始めたらいい?スケジュールの目安
質問:「就活って具体的にいつから始めればいいの?」
薬学生の就活スケジュールは業界によって大きく異なりますが、以下のような年次・時期の目安を押さえることが大切です。

※業界によって選考開始時期が異なります。志望業界のスケジュールを早めに確認しましょう。

2. 早期の自己分析と情報収集が就活成功のポイント
実務実習Ⅰ・Ⅱ期の学生は忙しく、就職活動に十分な時間を割くのが難しいかもしれません。
それでも、できる限り早い段階で自己分析を行っておくことが重要です。
☑自分の強み・弱み
☑どんな薬剤師になりたいのか
☑どのような職場(環境)で働きたいのか
といった点を整理していきます。
自己分析を早めに進めておくことで、その後の業界研究・企業研究をスムーズに進めることができます。
3. 業界研究・企業研究は合同説明会を活用すると効率的
5年生の4〜6月頃には、各ナビ会社が主催する合同企業説明会が多く開催されます。
これらのイベントに参加することで、短時間で複数の業界・企業を比較することが可能です。
ただし、「参加すること自体」が目的になってしまうと十分な成果は得られません。
☑自分が進みたい業界
☑興味のある企業や薬局・病院
☑当日知りたい情報
を整理したうえで参加することが大切です。
近年は、参加するだけで多くの特典が得られるような説明会は少なくなっています。
何度も参加するよりも、目的を持って一度参加する方が効率的といえるでしょう。
また、最近ではインターンシップの内容も多様化しており、
業界研究・企業研究の進め方や考え方を学べる企画も増えています。
こうしたインターンシップを活用するのも一つの方法です。
4. 選考対策の前に「自己分析」を徹底しよう
選考対策はエントリーシートの作成&面接対策の大きく2つに分けられますが、どちらも自己分析が土台となります。
エントリーシートでは「自己PR」「学生時代に力を入れたこと」「志望動機」
といった内容の記載を求められます。
これらはすべて、自己分析の過程で得られた経験や考えを言語化・文章化する作業です。
また、面接ではエントリーシートに記載した内容を中心に、深掘り質問が行われます。
そのため、自己分析が不十分なまま選考対策を始めると、途中で行き詰まってしまう可能性が高くなります。
まずは焦らず、自己分析にしっかり時間をかけることが、結果的に選考対策をスムーズに進める近道になります。
5. 業界別選考スケジュールについて
では、ここからは業界別選考時期のスケジュールを見ていきましょう。

調剤薬局・ドラッグストア薬剤師(主に9月以降)
調剤薬局・ドラッグストアは、薬学生の進路の中で最も採用枠が多く、一般的な就職先といえる業界です。
調剤業務に加え、OTC(一般用医薬品)販売や在宅医療など、業務内容やキャリアパスが幅広い点が特徴です。
他業界と比べると、比較的スケジュールに余裕があり、複数の企業を比較検討しやすいというメリットがあります。
一方で近年は、大手チェーンを中心に「専願者のみ早期選考を受け付ける」といったケースも増えており、企業ごとに応募条件が異なる点には注意が必要です。
早期に内定を獲得できる反面、比較検討の時間が限られてしまうというデメリットもあります。
急いで進路を決める必要がなければ、無理に専願枠の早期選考に応募する必要はありません。
自身が立てた就活スケジュールに沿って、計画的に進めていきましょう。
病院薬剤師(主に2月以降)
病院薬剤師の採用スケジュールは、各病院に委ねられているケースが多く、志望する病院の採用情報を自分で継続的にチェックする必要があります。
「気づいたときには選考が終わっていた」ということも珍しくありません。
また、病院は他業界と比べて選考開始時期が遅いため、薬局や企業と並行して就活を進める場合には注意が必要です。
さらに、調剤薬局やドラッグストアと比べて採用人数が少なく、競争率が高くなる傾向があります。
特に、大学病院や地元密着型の中核病院は、地域医療への貢献度が高く、臨床スキルを磨ける環境として人気が高いため、早めの情報収集が重要になります。
企業系(製薬・CRO)(主に10月以降)
製薬企業(外資・内資)やCROは、選考スケジュールが早く、準備が最も重要な業界です。
4年生の冬頃から情報収集を始めるなど、早期からの対策が求められます。
多くの企業ではサマーインターンシップへの参加が重視されており、
インターン参加者向けに早期選考や優遇選考を設けているケースもあります。
その結果、早期選考に応募が集中し、本選考枠がほとんど残らないといった事例も見られます。
製薬系は、薬学生にとってスケジュールがタイトかつ選考期間が長期化しやすい業界です。
特に研究職は採用枠が非常に少なく、難関となります。
製薬企業の早期選考が一段落した後に、CROの選考が本格化する流れが一般的です。
公務員薬剤師(主に4月以降)
公務員薬剤師は、公務員試験が必須となるため、一般企業の就活とは全く異なるスケジュールで進みます。
そのため、他の業界と並行して対策を進めるのは非常に困難です。
行政薬剤師を第一志望とする場合は、早い段階から進路を定め、
予備校や対策講座の利用なども含めた長期的かつ計画的な学習スケジュールを立てる必要があります。
就活成功のポイント|スケジュール管理がカギ
早期の自己分析と情報収集が重要
就職活動を成功させるためには、業界ごとの選考スケジュールの違いを理解し、事前に計画を立てて行動することが重要です。